1 名前:名無しのベースボールファンさん:2014/04/05 19:30:50

選球眼、制球力は二の次 王貞治氏が憂う日本プロ野球の劣化
日刊ゲンダイ 4月5日(土)10時26分配信

「イチロー以来、ヒットを打つことだけが評価されるようになった。だから今の打者は打数が多いだろう。
自分の時代は300から400だった。四球を選んだからで、みんな選球眼が良かった」
 少し前、王貞治ソフトバンク会長がある集まりで最近のプロ野球に関して、こんな話をしたという。
そしてこう付け加えたそうだ。
「今は同点で九回2死満塁、カウント3-2からワンバウンドになるボール球を振る。見逃せばボールで
(押し出しで)サヨナラ勝ちになるのに。それでもフォークボールは空振りしても当たり前、
みたいな顔をしてベンチに戻ってくる。おかしいよ」
 ワンバウンドのクソボールを振るなんて選球眼以前の問題だろうが、さすがは“世界の王”だ。
その指摘は正鵠を射ている。評論家の高橋善正氏はこう言う。
「まったくその通りです。実は以前、王さんと同じような話をしたことがある。今は年間200本安打とかいって、
打者はヒットを打つことが評価される。投手はスピードガンができてから、速いボールを投げることが
すごいといわれる。選球眼とかコントロールが二の次、三の次になっている。ホームベースの1メートル
手前でワンバウンドするようなフォークを投手が投げ、それを平気で打者が空振りするのは、
そうした風潮と関係があります。少し前まではそんなボールを投げる投手もめったにいなかったし、
また手を出す打者はいなかった」
(つづく)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140405-00000009-nkgendai-base
http://amd.c.yimg.jp/amd/20140405-00000009-nkgendai-000-1-view.jpg

2 名前:名無しのベースボールファンさん:2014/04/05 19:30:50

(つづき)
■歩くより打ちたがるイチローが元凶

 打数うんぬんでいえば、王貞治が最も多かったのは1962年の497(134試合、72四球)。
昨年のセ・リーグは巨人・長野で590(144試合)、パ・リーグはソフトバンク・松田で584(同)。
四球は長野48、松田27。試合数、打者のタイプが違うとはいえ、大きな差があるのは
打者が出塁することより、“打ちたがる”ことと無関係ではなかろう。
 イチローも四球で歩くより、打ちたがるタイプ。オリックス時代の最多打数は546(130試合、51四球)と
多いが、その年、初めて年間200安打を突破(210本)、打率.385で首位打者になっている。
イチローほどの技術があれば、ボールを選ばなくても、クソボールに手を出してもヒットにできるが、
そんな打者はほとんどいない。
「王さんが話していたが、現役時代、キャンプでエースクラスが投球練習をすると、ブルペンの打席に立って
ストライクゾーンを確認したり、ボールの速さ、変化球の切れに目を慣らしたそうだ。そうやって選球眼を
磨いて、ボール球に手を出さない訓練をした。今はそういう打者もほとんどいないし、またそういう指導を
するコーチも聞かない。野球はストライクを打ち、ボール球を見逃すのが原則。とんでもないボールを投げ、
そのボール球を振るのはプロ失格でしょう」(高橋氏)
 今年もプロ失格の投手が投げ、打者が空振りする。そんな拙い野球を見せられたらファンはたまらないし、
プロ野球は面白くならない。
(おわり)